【スペイン】事実婚について(Pareja de hecho)
こんにちは、Yu (@aventuta_yu_jp)です。
今回の記事では日本ではあまり馴染みのない事実婚について紹介していきます。スペインでも自治体により申請方法が異なります。この記事ではバルセロナで私が実際にやった手順を紹介したいと思います。
私の場合は、当時交際1年9ヶ月、(そのうち、同棲9ヶ月)の期間を得て、スペイン語でPareja de hechoという事実婚をしました。(※2018、9年頃に申請しました。)当時、結婚も考えましたが、結婚は書類や手続きに時間もかかり、私が外国人ということもあり、面接もあり、また結婚式するに膨大な時間とお金を費やすことになります。そのため、結婚を急いでするよりも、まずは事実婚(Pareja de hecho)を最初にすることに決めました。
目次
1. 事実婚(Pareja de hecho)とは?

日本では事実婚というとあまり馴染みがないかと思いますが、ここスペインでは結婚するカップルと同様、事実婚で済ませるというカップルも多いです。というのもスペインでの事実婚はほとんど結婚と同じようなものです。ただ違う点がいくつかあります。まず、財産関係です。結婚をしていれば、2人のお金は共通の財産となりますが、事実婚だと共通の財産ではなく各自の財産は各自のものとなります。ただし、事実婚をすれば法律上のカップルと見なされるため、ファミリーのビザを取得することも可能になります。結婚は多くの費用がかかるため、スペインでは、事実婚で済ませるというカップルも多いようです。また、結婚をしたくないカップルが事実婚で済ませることも多いです。
事実婚は簡単にできるというメリットがありますが、反対にデメリットもあります。それは、スペインの事実婚というのは、各自治体によって異なります。そのため、バルセロナで事実婚をした場合には、カタルーニャでのパレハデエチョということになります。そのため、他に地方に引っ越しをすれば、この事実婚は無効になってしまうということです。結婚だと世界中どこでも夫婦として認められますが、スペインの事実婚は申請をしたその都市での同棲カップルとしてしか認められませんので、注意が必要です。そのため、別れても籍に傷がつくことはありませんが、デメリットもあります。
2. Pareja de hechoが出来るカップルの条件
一緒に住んで2年以上経ってるカップルが事実婚をする権利が与えられます。また、これはスペインでも住んでいる州によって異なりますので、確認が必要です。一緒に住んで2年以上というのはバルセロナでの申請する方が対象となります。
2年も住んでいないのに事実婚をした私たち。。。なぜ?と思う方もいるかと思いますが、それはもう一つ手段があります。それは、公証人を使うこと。公証人を使うと2年一緒に住んでいなくても事実婚が出来ます。公証人を使い事実婚をするためには、どのくらい一緒に住んでいることが分かる住民票(住んでいる家が同じ)が必要です。私たちの場合は、弁護士、公証人とともに申請をしました。
外国人の方々でスペイン人と事実婚をし、NIEを取得するために事実婚をするという詐欺行為が多いので、事実婚の申請後、本当にカップルなのかを調べるため関係者がこっそりと張り付くそうです。普通のカップルであれば20日程度で承認され、証明書が届くそうですが、怪しいカップルには詐欺行為を阻止するために申請後、面接があることも多いようです。私はすでに労働ビザも取得しており、私たちの当時の関係は1年9ヶ月、同棲9ヶ月ということもあり、すんなりOKでした。関係者が私たちを調べるために張り付くと言われましたが、もちろんそんな気配は1ミリも感じませんでした。(そりゃそうですよね。笑)
3. 必要書類

①パスポート
②DNI
③2人の住民票(住所が一緒でなければなりません)
これを弁護士と公証人に提出し、公証人から事実婚についての説明を受けます。公証人に面接のように馴れ初めなどを聞かれる方もいるようですが、私たちの場合は何も聞かれることなく説明のみでした。その後、公証人の前で2人でサインをします。手続きは、弁護士、公証人が全てやってくれますので、あとは待つのみ。私の場合は2週間で証明書がメールで届きました。原本は公証人のもとに届くので、時間があるときに取りに行きましょう。
これで、2人は法律上で認められた正式なカップルとなります。その後、NIEもファミリアのNIEに変更になりますので、NIEの変更の手続きをします。
外国人移民局また手続きをし、結果が出た後、指紋を取り、1ヶ月後新しいNIEの受け取りになります。そしてNIEの有効期限も5年間となります。
以上、スペインで事実婚についてでした。